カテゴリ:レーダー > 文系
取説を読み解く P55~P57
4.9.1 始動前の点検
4.9.2 始動
4.9.3 内部構成による動作点検
4.9.4 音叉校正による動作点検
前項(4.9.3ですね)の点検により、装置の動作はほぼ完全に点検されたことになりますが・・・
これで校正するんですと。
音叉を手で持ってます。
手が動くとドップラー効果が発生しちゃいますよね。
ここは別記事でたっぷりとイヂらせていただきますのでお楽しみに
(4)「(略)動作点検をする場合は、アンテナ前方に走行車両がないことを確認して行ってください。」
はい、これで「屋外で行え」と言っていることが証明できます。
電波じゃなくて音波で校正するんでしょ?
本気でやるなら無響音室で音叉を完全に固定しないとまともな校正なんかできないんじゃないんすか?
取説を読み解く P68~P69
(2)検出部 で電波ビーム幅 水平8度、垂直18度であることが判明
(3)測定精度 設置角度が0~10度だろうが27度だろうが精度はみーんなマイナスです。
測定精度は「‐1km/h~‐4km/h」になってます。
左端、右端の手書きの数字はこのJMA240の前のモデル、JMA230の速度域を書いたものです。
ん?JMA230の計測最高速度が230km/h?
ってことはJMA240は240km/hってこと?
見逃せないのはその下。
測定角度が10度のとき、走行速度に対し更に約1.5%マイナス誤差が発生します。
測定角度が27度のとき、走行速度に対し更に約3.2%マイナス誤差が発生します。
「更に」ですよ。
ってことは「もともと一定のマイナス誤差があるけどそれに加えて」を意味してますよね。
もう最初から正確に測定しようなんて思ってないことがバレバレです。
汚い字でスマソ・・・右下の手書き
「最初から判ってるのは誤差とは言わねえ」と書いてあります。
ここがヘンだぞ成績書 其之壱
メーカーである㈱日本無線が行なってます。
上から順にツッコんでいきます。
「検年月日 平成23年1月27日」
検年月日?検?点検じゃないの?
業界が違うけど私たちは「点検」を「検」とは略しません。
向こうではそういうのでしょうか?
なんてね。
その下の欄は「前回点検年月」、ちゃんと「点検」って言ってます。
まあその代り「年月日」から「年月」へと日が抜けちゃってます。
その割には「平成22年2月2日」って日が入ってますけどね。
表のフォーマットすらまともに作れないみたいです。
「以上の点検により本装置の正常な機能及び性能を保持していることを確認した。」
へー、そうなんすか。
魔:「え?何をしたって?」
日:「確認」
魔:「ふーん、何を確認したのよ?」
日:「保持していること」
魔:「で、何を保持してるって?」
日:「正常な機能及び性能」
魔:「保持してるのは誰よ?」
日:「本装置」
魔:「だったら本装置がじゃなくちゃおかしいだろ」
本装置の/正常な機能及び性能を保持していることを/確認した
格助詞の使い方が間違ってますね。
「私の通った学校」のような使い方なら間違いではありませんし違和感も覚えません。
じゃなぜ「本装置の・・・」は落ち着きが悪いのか・・・
興味があればコメントください。
そんなことより上下を見比べると怪しい点が・・・
「検」をしたのはH23/1/27、でも品質保証部の誰かさんが「確認した」ってハンコ押してるのがH23/2/19。
その間23日間。何してたんですか?
これ1台で
私等は検査のために預かった機器はなるべく早く返すよう心がけてます。
ここがヘンだぞ成績書 其之弐 に続く
ここがヘンだぞ成績書 其之弐
ここがヘンだぞ成績書 其之壱からの続き・・・
私、毎日のようにこんな書類を作ったり見せられたりしてます。
この書類2枚で1編の成績書になります。
点検項目2①送信周波数、
黒塗りなのは別に構わないんですが・・・
字数から推定して10.525MHzとしか書いていない気がします。
前記事電波法に長々と書いたように、電波法の基準にあってるかどうかを確認するためだけでも
10.53342GHz~10.51658の間であることを確認する必要があると思うんですが、これだけの桁数の数字が書き込まれているとは思えません。
2枚目。
細かいことですがタイトル「精度確認結果」の下に[ 別 表 ]と入ってますね。
この「別表」という言葉、法令集にはよく見られます。
法律で「別に定める」とされているものを施行令とか施行規則で細かく規定する時に「別表」としていろいろ羅列されてます。
そうするとこの[ 別 表 ]、何に対して「別」なんでしょうか?
すんごく気になるのが減算値、なんで「1又は2」なんて2通りあるんでしょうか?
ドップラー効果の公式は一次方程式ですよね?
一次方程式は中学1年で習うんだったと思いますが・・・
一つの周波数に対しては一つの理論値しかありえません。
しかもこの減算値、仕様書と違います。
その謎解きは次の記事で・・・
ここがヘンだぞ成績書 其之参に続きます
ここがヘンだぞ成績書 其之参
そろそろ本気出します。
じっくり見ていただけるようにエクセルでつくりました。
原本は其之弐で確認してください。
「入力周波数」、「理論値」、「減算値」、「本装置の出力」と4項目が書かれてますが何かヘンだと思いませんか?
上の3項目は「~とする」ですから項目の定義と取れます。
ところが「本装置の出力」だけは「理論値から減算値を差し引いた値であること」と条件付けされています。
この文書のタイトルを見てください。「精度確認結果」ですよ。
何故確認した結果に条件が必用なのでしょうか?
「この欄の数値が想定通りにならなかったら条件を満たすような数値にしろ」、あるいは
「条件に合致する数値じゃなくちゃダメだぞ」と読めます。(私見)
ここら辺は計測という私の仕事とは関係なく、純粋に国語表現としておかしいと気づいたものです。
じゃ、次。計測で飯を食わせてもらってる立場から見てみます。
上だけ読んだ関係者、見逃してくれたと安心したかもしれませんが・・・
他人の揚げ足を取らせたら私の右に出る人間はそうはいません。(笑)
「減算値」の項目をもう一度を見ましょう。
「速度算出の際に装置で減じられる値を減算値とする」・・・
あーあ、言っちゃった。
減じちゃうのね?引き算しちゃうのね?なんで?ねえねえ、なんで?なんでなのよ?
私が言っちゃっていいですか?
ここがヘンだぞ成績書 其之四に続く