新東名の事故時の車を押収 常磐道あおり運転の宮崎容疑者 静岡県警
茨城県の常磐自動車道であおり運転をしたとして強要容疑で再逮捕された会社役員、宮崎文夫容疑者(43)が運転する車が6月に浜松市の新東名高速道路でトラックとぶつかった事故で、静岡県警は13日、宮崎容疑者のあおり運転が事故を誘発した可能性が高いとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致傷)容疑などで当時運転していた乗用車を押収した。
この事故は6月8日未明、トラックが宮崎容疑者の乗用車に衝突し、乗用車に同乗していた交際相手の女性(51)=犯人隠避罪で罰金30万円の略式命令=が軽傷を負った。県警はトラック側に過失があるとして、運転手の男性を同法違反(過失運転致傷)容疑で書類送検した。
しかし、茨城県警が8月に宮崎容疑者を逮捕したことを受け、静岡県警が再捜査をした結果、トラックのドライブレコーダーで、事故前に宮崎容疑者から数キロにわたってあおり運転を受けていたことが確認された。あおり運転の末の事故で女性にけがをさせたことが危険運転致傷容疑に、事故でトラックを運行できなくしたことが威力業務妨害容疑にあたると判断。両容疑で捜査令状を取り、13日に東京都内に保管されていた乗用車を押収した。乗用車は茨城県の事件とは別の車で、壊れた状態のまま静岡県警の施設に移された。
県警はトラックの男性の刑事処分を求めない手続きを進める方針。【大谷和佳子】